鈴木尚典ブログ:message

プロ野球 横浜鈴木選手のブログです



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2006年08月30日

技術以上のもの

 今日は4-5の8回裏一死二塁、館山投手への代打でした。館山投手は右横手からストレートとスライダーを基本に、シンカー気味のシュート回転の球も持っています。今は中継ぎですが、本来なら先発ローテーションに入っている投手です。ただ、球速は先発の時以上で前日も147、8キロが出ていました。やはりこのストレートに振り遅れないことを考えて打席に入りました。
 それ以上に昨日は高津投手に一番嫌いな見逃し三振をしていたので、とにかくシンプルにストライクを3球思い切り振る、この自分の原点をしっかりに意識し直しました。初球は外角に抜けたスライダーでカウントは0-1。そして2球目。インコースに直球に迷うことなくバットが出ました。打球は押され気味でしたが、三塁線に飛び、岩村選手のグラブを弾く安打になりました。2日続けての失敗はしたくありませんでした。昨日の反省が今日の一打につながったのだととらえています。
 確かに安打、本塁打を打つには技術が大事です。けれども、その技術と同じくらいか、時にはそれ以上に打席の中での気持ちが大事だと思っています。打席でほんの少しでも「この投手は苦手だな」とか「打てなかったらどうしよう」とか思ったら、まず打てません。そのような気持ちが少しでもある時は必ずスイングに迷いが出てしまいます。迷いのあるスイングはバットの芯に当たっても、打球が野手の正面にいくことがよくあります。逆に迷いがなければ、今日のように多少振り遅れてもヒットコースに飛んでくれます。昨日と今日でこのことを改めて強く感じました。
 残念ながらチームは負けてしまいましたが、これもあと1本の差だと思います。神宮球場にもベイスターズファンはたくさん来ています。皆さんのためにも明日こそは勝利を届けられるように、頑張っていきます。
 

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2006年08月29日

見逃し三振

 今日は結果はともかく、内容が最悪でした。1-4の九回二死二、三塁での代打。相手は高津投手です。高津投手と言えばシンカーなので、当然そのシンカーとストレートを頭に置きながら打席に立ちました。けれども初球、来たのはカーブでした。裏をかいたのだとは思いますが、予想外の球にバットが出ずに見逃してストライクを取られました。2球目にシンカーが来たのですが、ボール気味のコースに空振り。その前の球を引きずったのかもしれません。
 何とかカウントを2-2まで持ち直すと、高津投手は投げる前に一度、マウンドを外してきました。6球目、前の打者たちとの対戦では見せなかったクイックモーションで投げてきました。今考えると、この意表を突く投げ方を生かすために、マウンドも外したのだと思います。ボール気味の球と判断して見逃しましたが、ストライクとコールされ、最後の打者になってしまいました。
 確かにベテランの駆け引きのうまさは感じました。しかし、見逃し三振だけはいけません。僕が20歳のころ、恩師の竹之内2軍打撃コーチからはシンプルに「ストライクを3球思い切って振ってこい」と教えられました。見逃し三振をするとベンチに帰ってくるのが嫌になるぐらいに怒られました。バットを振らないと何も起こりません。一番やってはいけないことをやってしまった、最悪の打席になりました。
 それでも、ベンチからクラブハウスに帰る時、三塁側のスタンドからは野次ではなく、声援をもらいました。明日もヤクルト戦です。今日の悔しさを胸に原点に返り、同じ神宮で、同じ高津投手から借りを返したいです。

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2006年08月25日

不本意な三塁打

 今日は名古屋で首位の中日戦でした。僕は1点リードの9回表二死二塁、平井投手の時に代打で出ました。平井投手の球種はストレート、カットボール、フォークボールです。今日も最も速いインコースのストレートを頭に入れて打席に立ちました。思い切りよく初球から振るつもりでいました。が、5日ぶりの打席で眼が生きた球に慣れてないせいか、ど真ん中のストレートを見逃してしまいました。正直、「しまった」という気持ちでした。その気持ちを引きずり、2球目の外よりの球(多分、カットボールだと思います)にも手が出ず、あっという間にツーナッシングと追い込まれました。
 3、4球目は外のストレート(判定はボール)でカウントは2―2。勝負球はフォークかなとも思いましたが、フォーク待ちで平井投手の145キロ以上の速球には詰まってしまうと思い、ストレート待ちのフォーク対応に切り替えました。ボール球になるフォークをしっかり見極めることに気を付けながら。
 5球目、甘いストレートでした。思い切りバットを振りましたが、ファウルに。振った瞬間、中日の捕手の谷繁さんが平井投手に対して思わず発した「おいっ!」という声が聞こえました。谷繁さんはアウトコースに構えていたのかインコースを構えていたのかは分かりませんが、かなり甘かったことは確かです。間違いなく平井投手の失投。初球もそうでしたが、2度も甘い球を仕留められませんでした。
 6球目も引き続き、直球狙いで、またそこに直球が来ました。さすがに3度も逃すわけにはいきません。やや押され気味でしたが、打球はセンターの福留選手のグラブに当たりながらも左中間を抜きました。結果的に三塁打にはなりましたが、納得できない内容でした。甘い球が3球も来たから打てたようなものだったからです。特に初球の見逃し。ブランクがあっても初球から振っていけなかったのは反省材料です。失投を1球で仕留める精度を高めて、次は内容も濃い安打にしたいと思います。

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2006年08月21日

1球を大事に

 今日で夏の甲子園が閉幕しました。僕の母校の横浜高校は1回戦で敗れてしまいましたが、決勝は再試合になるなど歴史に残る大会になったのではないでしょうか。優勝した早稲田実業高校は春に横浜高校に大敗した悔しさをバネにレベルアップしてきたと聞きました。エースのスタミナとコントロール、そして2試合を投げ抜いた精神力は素晴らしかったと思います。
 3連覇は逃しましたが、駒大苫小牧も引けは取りませんでした。決勝では結果が出ていませんでしたが、特に4番バッターはいずれプロで一緒にやるんじゃないかと感じました。僕が最も重視しているスイングスピードがトップクラスだったからです。しんでとらえた時の打球も速かったです。2歳下のヤンキースの松井秀喜選手がプロ入りした年にイースタンリーグで見たのですが、やはりずば抜けてスイングが速かったことを覚えています。今はそこまでとは言えませんが、将来は楽しみな選手ですね。
 トーナメントの高校野球を見ると、改めて思います。僕らプロは基本的にリーグ戦で1年をトータルで考えますが、彼らは違います。負ければ次はない。レベルは違いますが、一投一打に懸ける気持ちはある意味、プロよりも上かもしれません。
 明日は長野で巨人戦です。1球を大事に打席に立ちます。

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2006年08月18日

1本の安打

 今日は大阪から移動し、即試合でした。ここ3試合ドームでの試合だったので、屋外は久しぶりだなと思いました。練習から暑かったのですが、風が心地良くいい汗をたくさんかいて試合に臨めました。
 10回裏ワンナウトランナーなしでの代打、相手投手は広島の抑えの永川投手でした。彼のストレートは150㌔近く、フォークの切れ味も鋭いです。僕は打席でストレートを頭に入れ、タイミングを取っていましたが、初球はフォークでした。あの独特のフォームから投げられたフォークにタイミングを合わせられず、ストライクを取られ、2球目も同じくフォークで簡単に2ストライクを取られてしまいました。正直に言うと、代打で一球も振らずにカウントが2-0になるのはきつかったです。
 3球目はまたフォーク。これを何とかバットに当てファウルにし、4球目はボールになりましたが、またまたフォーク。今まで多くの打席に立ってきましたが、4球連続フォークはおそらく初めてでしょう。次の5球目にようやく直球が来ました。アウトコース低めで少しシュート回転しながら厳しいコースに来ましたが、何とかバットに当てた打球は大きく弾み、内野安打にできました。
 球場で僕のこの打席を見てくれたファンの皆さんなら分かると思いますが、ラッキーな当たりで足で稼いだヒットでした。綺麗なヒットではありませんが、ここ何打席ヒットがなかなか出なく正直イライラしてるところがあったので、少しほっとしました。打者というのはやっぱりどんな当たりでもスコアボードに「H」のランプがつくのが一番です。この1本でまた明日から強い気持ちで前向きに打席に入れます。

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2006年08月12日

左対左

 今日も代打でしたが、状況はいつもと少し違いました。5回一死一、二塁と試合の終盤ではなく中盤、そして右投手ではなく左腕の石川投手で出番が来ました。2点ビハインドで早めに勝負をかけたのだと察しました。
 そこまで僕はベンチで石川投手を観察していました。特に左打者に対しては真ん中から外角に決まるスライダーが多いと感じました。真ん中に来るように見えるので打ちたくなるですが、そこを強引に打ちにいくと引っ掛けたり、空振りするなと思いました。その警戒心が強過ぎたこともあったのかもしれません。カウント1―2から甘いスライダーが来ましたが、ミスショットでショートゴロになってしまいました。
 ベンチは左対左でも僕を使いました。そこを意気に感じて打席に立ったので、結果を出せなかった悔しさはいつも以上でした。

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2006年08月10日

安打の延長線上の犠飛

 今日は阪神戦。6―5の七回一死一、三塁に代打で出ました。ここで相手は左の江草投手を投入してきました。僕が左打ちなので左腕へのスイッチは予想通りで、心の準備もできていました。初球は外角いっぱいのスライダーで、打ちにいっても好結果が望めるコースではありません。これを見送り、2球目はさらに外側に直球。いつものように相手投手の一番速い球にタイミングを合わせていたのですが、それを早い段階で見られたのも良かったのかもしれません。3球目の高めに来たスライダーをバットの芯でとらえることができました。ちょっと打球が伸びてレフトに捕られはしましたが、犠牲フライになりました。今日のように荒れた展開なら何点あっても多いということはないので、2点差に広げられたことでよしとします。
 この場面、結果的に犠牲フライになりましたが、狙ったいたわけではありません。僕はどういう場面であっても、バットの芯で強い打球を打つことを目指しています。犠牲フライでいいとか、前に飛ばせばいいとかは考えません。狙いは常にヒットであり、角度が良ければスタンドに入るというイメージです。今日もこんな考え方の延長線上に犠牲フライがありました。
 ここ数打席、結果を出せず、チームも連敗していました。ヒットではなかったですが、最低限の仕事はできたと思います。ただ、自分の打撃のことだけを考えると、打点がついたうれしさよりヒットにできなかった悔しさの方が残りました。

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2006年08月07日

横浜高校の敗戦で

 昨日のことですが、甲子園で母校の横浜高校が1回戦で敗退しました。巨人戦の練習前、ロッカールームのテレビで同じOBの小池選手たちと途中まで見ていました。勝てる試合だったと思います。先制し、流れは横浜高校にありました。でも、あれだけミスをすると厳しいですね。スクイズ失敗やエラーなど、やるべきことをやれないと勝てないのは高校野球もプロ野球も同じだと改めて思いました。トーナメントの一発勝負で、相手が横浜高校に名前負けしない強豪の大阪桐蔭高校だから、なおさらです。
 3年生はこれが最後になりましたが、今の1、2年生にはいい選手がたくさんいると聞いています。神奈川県は高校野球人気が高く、応援してくれるファンもたくさんいるはずなので、来年以降も春夏連覇に挑戦するチャンスはあると思います。
 テレビから聞こえてきましたが、僕は横浜高校オリジナルの応援歌が好きです。ずっと受け継がれてきた歌で、思わず口ずさんでしまう時があるぐらい愛着があります。また来年の春に聞かせてもらいたいですね。最後になりましたが、渡辺監督、この夏もご苦労さまでした。シーズン中にもいつも電話で励ましてもらっていますが、また時間を見つけて連絡したいと思います。

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2006年08月05日

東京ドームの代打

 今日は東京ドームでの巨人戦に代打で出ました。七回にチームが2点差をひっくり返し、二死一塁という場面です。相手は長身から落差があるカーブを得意にするパウエル投手。2球目まで速球で2ボールになり、3球目にそのカーブで見逃しストライクを取られました。4球目もまたカーブ、一番甘い球でしたが、これをファウルにしてしまい、5球目の速球で二塁へのゴロに終わりました。4球目のカーブをミスショットし、一振りで決められなかったのが反省として残ります。
 この時期の東京ドームでの巨人戦の代打で思い出されるのがプロ4年目の1994年8月9日です。あの時も代打で打席に立ち、槙原寛己投手からプロで初めてのホームランを満塁の場面で打ちました。インコースの直球でした。バットがうまく内側から出たバッティングで打った瞬間に距離は十分でしたが、切れるか切れないか微妙で、打球を見ながら走ったのを覚えています。結果はライトポール直撃。僕はここまで141本のホームランを打っているのですが、ポールに当たったのはこれを含めて数えるほどしかありません。当時のコーチにあとで聞いたのですが「鈴木を2軍に落とす前にもう一度使おう」ということだったそうです。その年3本塁打を放ち、翌年の117試合の出場につなげました。あの瀬戸際であと50センチずれていたら、僕のその後の野球人生もどうなったか分かりません。
 プロの世界はそのぐらい紙一重だと思います。二度とは甘い球が来なかった今日の打席もそうです。だからこそ1球にすべてを懸ける姿勢を大事にしていきたいです。

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2006年08月03日

判定

 今日の中日戦は七回、川上投手に対しての代打で打席に向かいました。皆さんご存じのようにセ・リーグを代表する投手です。厳しい勝負になると思っていました。
 1球目は外角のカットボールを見逃しました。2球目、同じように外角からカットボールを入れてきました。自信を持って見逃したつもりでしたが、ストライクに取られました。カウントが1-1か、0―2では打者にとって大きな違いがあります。ボール2ならど真ん中の好球だけに絞って待つことができます。ですが、1―1なら追い込まれる前に打ちたい気持ちが出てくるので、多少ストライクゾーンを広げてボールを待ちます。3球目は外角の難しい球でしたが、手を出さないわけにはいかずにファウルで追い込まれました。4球目は外角低めの速球がボールで2-2になり、最後は外に流れ落ちる変化球で空振りの三振に終わりました。
 僕は審判の判定は絶対だと思っています。野球はそれを前提にしないと、成り立たないからです。人間だからきょうのように微妙な判定もあると思います。ただ、打てなかった原因はそこに求めたくありません。たとえ不利な状況に追い込まれても、相手がエースでも、そして1打席しかない代打でも、この1打席で結果を出すという思いは新人の頃から変わっていません。
 今日は新沼選手が9年目でプロ初安打となるホームランを打ちました。この春には2軍で一緒に過ごし、プライベートでも食事に行く仲です。本当に野球が好きな選手なので、自分のことのようにうれしかったです。ひたむきな努力が報われた結果を見ると、僕も余計に判定に対する原点を思い出せました。明日からまた頑張りたいと思います。

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2006年08月01日

抜けない打球

 今日は平塚での中日戦でした。横浜高校時代、そして2軍時代の本拠地でもあり、思い出深い球場です。ファンの方の声援も心なしか大きく聞こえる中、8回二死一塁に代打で打席に立ちました。
 ベイスターズが逆転した直後、相手は速球が武器の平井投手でした。2球目、連続して投げてきた直球をバットの芯で完ぺきにとらえました。いい手応えがあったのですが、センターに左中間寄りでキャッチされました。
 最近、自分の打撃はできているのにヒットにならない状態が多い気がします。野手の間を抜くのは狙ってできるものではありません。しかも僕はライナー性の打球が持ち味なので、どうしてもこの夜のようなケースが出てきます。特に練習でこれを変えたからといって変えられるものでもありません。こんな時こそ気持ちを切り替え、前を向くことが大事だと思っています。
 打率は3割を切っていますが、今まで代打でなくても目標はいつも3割5分に置いてきました。明日もセ・リーグでトップクラスの投手陣を持つ首位チームとの対戦ですが、このラインに近づけるように頑張ります。

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